洋上風力発電は風車を支える基礎構造の形式により、海底に基礎を設置する「着床式」と基礎を海に浮かばせる「浮体式」に大別されます。
五島で設置されている洋上風力発電施設は「浮体式」です。洋上風力発電のうち水深が浅い海域には着床式が適していますが、より効率的な発電ができると思われる深い水深の海域に対応するためには浮体式を採用する必要があります。
また、水深が50メートル超の海域が広大なことから「着床式」より大規模化が可能で、固定されていないため地震・津波や高波の影響も少なくて済むというメリットがあります。
しかし、浮体式洋上風力発電は世界的にも実証段階で、日本での実用化している事例もありません。このため、日本で初めてハイブリッドスパー構造を採用することになりました。
実証機は陸から5km、水深100mの沖合に設置されています。
年平均風速7.5m/s(海上60m)が見込める一方、波高1m以下の出現頻度が年間約89%と穏やかであるため、洋上風力発電に適しているとの判断で設置場所に選定されました。

この浮体式洋上風力発電施設の特長は、細長い円筒形状(スパー型)と、海の深い部分にコンクリートと使っていることです。細長い円筒形は風や波が当たっても揺れにくい形状になっています。鉄は柔軟性に優れ浮力を大きくできますが原材料は輸入に頼っていて鉄だけではコストが高くなってしまいます。一方、コンクリートは純国産なので価格が安定しているだけでなく、水圧や錆にも強い材料です。そこで、水圧が低い部分は鉄を薄く使い、水圧が高い深海部分をコンクリートにすることによって、コストダウンを図るとともに、重心を下げ安定性も向上させています。この方式を「ハイブリッドスパー型」と呼んでいて、京都大学のグループが世界で始めて開発した日本生まれの技術です。

五島は、四方を海に囲まれ、豊かな海洋資源に恵まれております。
五島の沖合は波は穏やかで強い風が吹く、気候的にも安定した島です。
その豊かな自然を、再生可能エネルギーを生産する力に変えていく、「エネルギーのしま」づくりを目指しております。
次代を担う今の子供たち、さらに未来世代に対して、私たちが享受してきた豊かな環境を引き継ぐことは、今を生きる私たちの責務であると思っております。
五島市におきましても「みんなの力で五島を豊かに」のスローガンのもと政策目標を掲げ、子供たちに島を託すため、地球温暖化対策にも資する再生可能エネルギーの導入について、地域の特性を活かしたエネルギーの選定や、地域への波及効果を高めることが求められます。
ページ上部に戻る